シーズン開幕に向けて調整する選手たちのピッチング、バッティングを間近で見ることができるバファローズ宮崎春季キャンプ。キャンプ地は、バファローズのみならず、宮崎の魅力までもが詰まった特別なスポットです。そのキャンプを陰で支え、プロデュースしてくれているのは宮崎市観光協会の矢野翔太さん。バファローズ担当８年目の矢野さんは「バファローズは僕にとっての“日常”です。毎試合必ず観ていますし、スマホの待ち受け画面ももちろんバファローズです」と愛情を持って語ります。そんな矢野さんに宮崎キャンプの魅力と楽しみ方を教えてもらいました。
◆10レーンあるブルペン
キャンプ地内の数ある施設の中で矢野さんがイチオシするスポットはブルペンです。「10レーンもある大規模な施設は、僕が知る限りここだけです。育成選手から球界を代表するエースまでがここにずらっと並んで技術を磨きます」と矢野さん。バファローズの意向も取り入れて作られた施設で、7レーンある明るい茶色のマウンドは京セラドーム大阪仕様です。
キャッチャーに向かって牽制球を投げる練習ができるようにピッチャーズプレートも各レーンに二つずつ設置されています。また、人工芝を敷いているため、ユニフォームを汚さずにストレッチも可能。「快適に練習できる環境を追求した、自慢のブルペンです」と矢野さんは自信を持って話します。
◆「宮崎と言えば地鶏！」
キャンプ地の中央に位置するバファローズタウンには、ステージ、ショップ、グルメが集結しています。特にグルメについては「宮崎と言えばこれ！という食べ物を取りそろえています」と矢野さん。
矢野さんが一番におすすめするグルメは地鶏の炭火焼き。「宮崎で鶏料理と言えば、唐揚げでも照り焼きでもなく地鶏の炭火焼です。もはや宮崎の文化です」と語るほど宮崎に根付いたグルメです。
「合資会社石坂村地鶏牧場」では、良質な飼料を与えて自前の牧場で育てた「みやざき地頭鶏(じとっこ)」が使われています。店頭で炭火焼きされた出来たての地鶏はおいしさ抜群。歯ごたえがあり、ジューシーな味わいに「焼酎が欲しくなりますね」。焼酎についても語りだすと止まらなさそうな矢野さんでした。
◆辛麺2店舗はここだけ
旨辛スープと、噛み応えのあるこんにゃく麺を使ったご当地ラーメン「辛麺」も人気です。「辛麺が2店舗あるのも、他球団キャンプ地には無いバファローズタウンならではの魅力の一つです！食べ比べて楽しんでいただけます」と矢野さん。
「麺屋つつみ 加納店」は種類が豊富で、トマト辛麺やクリーム辛麺などが女性に人気。「辛麺屋 輪(りん) 加納店」ではご飯を入れて雑炊風に食べることもできます。
矢野さんは「宮崎オリジナルのソウルフードです。同じピリ辛系料理のキムチ鍋やタンタンメンとも全く違ったおいしさがあります」とアピール。さらに「本当は飲んだ後の締めで食べたいところなんですよねぇ」とぽつり。気持ちがどうしても夜の飲み屋街に向いてしまう矢野さんです。
◆フルーツもおいしい！
各種フルーツを取りそろえる「みやざき中央農産物ファン拡大事業委員会」も要チェック。中でもおみやげにおすすめなのは宮崎名物のきんかんたまたま。解禁日を設定し「きんかんヌーボー」として発信するほど、宮崎をあげてPRしているきんかんです。「皮ごと食べられるきんかんは珍しいですし、すごーく甘いです。きんかんたまたまにはリピーターが多いのも特徴です！」と矢野さんは語ります。
◆キャップが人気
もちろんグッズも見逃せません。グッズストアでは、キャンプグッズをはじめ約600アイテムをそろえています。売れ行きはすでに絶好調。キャンプ初日としての売り上げは過去最高を更新したそうです。神戸・三宮の球団直営店「B-WAVE」の山口洋司店長は、グッズストアの責任者として初日から宮崎入り。「今年のキャンプは特に女性のお客様が多く、Sサイズのグッズがよく売れています。また、NEW ERAとコラボしたキャップも人気です。歓迎パレードで被った選手たちを見て『かっこいい』と思ってくれた人が多いようです」と盛況ぶりに笑顔をこぼします。
ガチャガチャ、エアーくじ、コロコロチャレンジも大人気。矢野さんは「昨年、選手たちが楽しそうにガチャガチャに挑戦する様子をSNSに投稿したことで、さらに人気が高まりました」。土日には子どもたちで行列ができることもあるそうです。
◆宮崎旅行が完結するスポット
週末にはBsGirlsがパフォーマンスを披露するなど、楽しいイベントも盛りだくさん。「格好いい選手を見られるのはもちろん、おいしいグルメを食べられて、お土産も買える。バファローズのキャンプ地はちょっとした宮崎旅行が完結するスポットです。ぜひお越しください！」。バファローズと宮崎、両方の魅力を知り尽くした矢野さん。イベントの準備やお客様への対応などであちらこちらで声を掛けられ、キャンプ地内を走り回っています。「今日もおいしいお酒が飲めそうです！」。にっこり微笑んでSOKKENスタジアムの控室に戻っていきました。(西田光)