バファローズジュニアぐんぐん成長 「みんなで勝利を」いざ本番へ!

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冷え切った澄んだ空気が広がる朝のグラウンド。そんな肌寒さもへっちゃらの様子で白い息を吐きながら元気いっぱいに躍動する選手たちがいます。12月26日開幕の「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2023」(明治神宮野球場・横浜スタジアム)に向けて練習を重ねるバファローズジュニアチーム。近畿圏内の少年野球チーム計258チームから選び抜かれた16人の精鋭たちです。「野球が大好き!」「みんなで勝利したい」。どの選手も純粋な思いで小川博文監督のアドバイスをぐんぐん吸収し、成長の日々を送っています。個性あふれる逸材がそろったバファローズジュニアチームの選手たちをここで少しご紹介します。

◆小坂蘭選手(鳴尾東ビクターズ)

小川監督が今年のチームについて、まず口にしたのは二人の女子選手。「男の子に全く引けを取らない実力を持っています」。開幕投手筆頭候補として挙げるのは、小坂蘭(こさか・らん)選手です。エースナンバー「1」を背負い、日本シリーズ第一戦で始球式の大役も務め上げました
サイドスローから打たせて取る小気味良い投球が持ち味の右腕。周囲のハイレベルな選手たちに刺激を受け「今までで一番自分の成長を感じています。すごく新鮮な時間です」と生き生きと話します。「コントロールを良くして、もっとボールを低めに集めたい」。野球を始めるきっかけをくれた二人の兄に負けないようにと、課題を見つけてコツコツと練習に取り組んでいます。

◆井上菜結選手(島本ヤンキース)

「気持ちが強くて度胸があります。コースにしっかり投げ分けられる技術も魅力です」と小川監督が評するのは、井上菜結(いのうえ・なゆ)選手。背筋が伸びた美しいフォームから角度あるストレートを投げ込むサウスポーです。
祖母とおじの影響で幼い頃からのバファローズファン。野球を始めたきっかけも「バファローズの選手たちが楽しそうにプレーしていたから」。保育園の時に連れていってもらった宮崎春季キャンプで撮影した山崎颯一郎投手とのツーショットを大切に持っています。バファローズジュニアに選ばれた喜びもひとしお。「みんなで楽しく頑張って、少ない失点で勝利したいです」と力強く目標を口にします。

◆山内寛大選手(白川ホーネッツ)

主将を務めるのは、元気で明るい山内寛大(やまうち・かんた)選手。「チームが少しずつ出来上がってきた実感があります。今まで野球をやってきて一番楽しいです」と充実感をにじませます。練習試合で劣勢の時も、よく通る大きな声でチームを鼓舞します。
チームメイトと話している時の笑顔から一転、バットを持つととたんに引き締まった表情に。身長163センチの恵まれた体格。豪快なフルスイングから放たれた打球はぐんぐん遠くへ飛んでいきます。
手のひらの潰れたマメは努力の証。それを勲章と呼ぶ小川監督からは「自分を信じて頑張れ」とエールをもらいました。目指すのは「小川監督の胴上げです」と迷いはありません。

◆大給歩大選手(ナインピースジュニア)

「投打の中心になる選手」と小川監督が期待を寄せるのは、大給歩大(だいきゅう・あゆと)選手です。投げては力強いストレートで打者を翻弄、打っては持ち前のミート力を武器にアベレージヒッターとして活躍します。強肩を生かした内野守備でもチームを救う頼りになる存在です。
小学2年生の時にバファローズの野球教室に参加した思い出があり「ボールの投げ方を教えてもらって楽しかった」と振り返ります。ジュニアチームの選手として球団スタッフと再会し、バファローズとの縁に喜びを感じています。
野球のほかに将棋にも熱中。「戦略を立てて勝ちを目指すという意味では同じだと思います」。冷静に戦況を見ながら、自分の役割を全うします。

◆小川監督「100%の力を出し切りたい」

他にも、リードオフマンの宮本一希選手(新家スターズ)、走力が自慢の西本敦紀選手(東播ナインストリーム)、スローイングの精度が高い井川詠斗選手(魚住フェニックス)など、魅力ある選手が勢ぞろい。小川監督はどの選手にも厚い信頼を置き「総合力で勝つチーム」と話します。
理想とするのは、投手を中心に守り勝つ野球。「取れるアウトはしっかり取ろう」「一つ一つの動作を丁寧に」「本番で力を出し切るために練習からしっかり集中しよう」。思いを込めて守備練習の指導にあたります。
大会を前に手応えは十分。「優勝にふさわしいチームになれるよう、準備してきました。緊張感のある大舞台で100%に近い実力を出せるように、一丸となって戦い抜きます」。指揮官の力強い言葉が選手たちの背中を押します。切磋琢磨しながら努力を重ねてきたバファローズジュニアの選手たち。リーグ3連覇を達成したバファローズに続けとばかりにジュニアトーナメントでの大暴れを誓います。(西田光)

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