
深いネイビーで彩られたガラスに浮かび上がる「B」のイニシャル。手に取って光にかざすと、星を思わせるカットが次々と輝く。一つ一つ手作業で丁寧に仕上げられた切子グラスは、今年のバファローズオフィシャルファンクラブ「BsCLUB」の入会グッズの一つ。担当した球団ファンクラブグループの鏡味佑満子は「ファンの皆さんの日常に溶け込める特別なグッズに仕上がりました」と笑顔を見せる。ファンクラブの入会グッズでは異例とも言えるオリジナルグラスには、鏡味の思いが詰まっている。

◆男女問わず嬉しいアイテムを
オリジナル野球盤や宮崎牛など、独自性あるラインナップでこれまで話題を呼んできたBsCLUB入会グッズ。鏡味は昨年の冬にはすでに構想を練り始めていた。
「コロナ禍明け以降、BsCLUBの女性会員は急激に増え、今や4割近くになっています。これまでよりも一層、男女問わず手にして嬉しいアイテムをご用意したいと思っていました」
そんな中、百貨店で買い物をしていた時にふと目に留まったのが切子グラスだった。「光の入り方がとにかく綺麗で。おうちで観戦する時に使ってもらえたら、気分も上がりそうだなと思ったんです」。こうして企画が動き出した。


◆「品」と「らしさ」
デザインの軸は、切子らしい「品」と「バファローズらしさ」。切子グラスは青と赤が定番とされる中、ネイビーの配色にこだわった。球団カラーと光の入り方をどう表現するか、慎重に調整を重ねた。
「B」のイニシャルマークはグラスの底に入れる案もあったが、「底は切子らしく菊をイメージしたデザインにして、光が綺麗に入るようにしたかったんです」
側面は無数のひし形で覆い、その中には星を思わせる繊細なカットを刻んだ。ひと際大きなひし形の中にはシンボルとなる「B」があしらわれ、飲み物を入れればより鮮明に浮かび上がる。

◆そうめんにもペン立てにも
サイズ感も重要だった。「切子は高級な印象があり、ぐい飲みやお猪口をイメージする方が多いと思いますが、せっかくなら気軽に使っていただきたいと思いました」。日常使いを意識し、容量は250mlと大きめに。底を広く取り、安定感のある形に仕上げた。
「牛乳を注いで毎朝飲んでもらうのはどうでしょう」「そうめんを食べるときに麺つゆを入れるのもおすすめです」「デスクに置いてペン立てにするのもありだと思います」。鏡味は提案する。

◆マイグラスとして
出来上がりに鏡味は「よくぞここまで仕上がった」と胸を張る。「ガラス工芸職人による手作りなので光の表情も少しずつ違うんです。自分だけのマイグラスとして長くご愛用いただければ」。そう語る目線の先で切子グラスが光る。
「使っていただいてこそ」と熱を込めて語る鏡味だが、最後は少し照れ笑いしながらこう付け加えた。「私は…、使わずに自分の部屋に飾っておくつもりです」
使ってもよし、眺めてもよし、飾ってもよし。バファローズらしさ満点の輝きをぜひ日常に溶け込ませていただきたい。(西田光)
※「オリジナル切子グラス」はエクストラプレミアムメンバー全コース、プラチナ会員B・Cコース、ゴールド会員B・Cコースが対象です。