オリックス・バファローズでは6月29日、大阪の街を明るくすることに貢献した地元のヒーローにご登板いただく「なにわのHERO始球式」を京セラドーム大阪にて実施いたしました。第2回となる今回は、東京パラリンピックアーチェリー日本代表内定の上山友裕さん(33)が登板され、2カ月後に迫った大舞台での活躍を誓われました。
東大阪市出身の上山さんは名門同志社大学でアーチェリーを本格的に始められました。社会人1年目の2010年、原因不明の両下肢(りょうかし)機能障害で足が動かなくなりましたが、その後も競技を継続。現在、世界を代表するパラアーチャーとして活躍され、東京パラリンピックではメダルに最も近い選手の一人として多くの注目を集められています。幼いころからの生粋のバファローズファンで、学生時代にはバファローズのグッズ販売のアルバイトも経験されました。
本番前、「728」番、「HERO」とあしらわれたユニフォームに袖を通すと「重く感じます」と緊張の面持ち。チームが首位のタイミングでの始球式に「夢を見ているようです」ととてもワクワクした様子でした。
パラアーチェリーを始めて10年近く「バファローズの始球式に呼ばれるぐらいの活躍を」と思い続けて叶った念願の始球式。登板前にはスタンド席に向かって「京セラドームで投げるという夢が叶いました。東京パラリンピックでの金メダルというもう一つの夢を叶えるためにしっかりと頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」と挨拶されました。打席には上山さんが大好きな宗佑磨選手、捕手は紅林弘太郎選手。マウンド上、車いすから振りかぶった堂々の投球に万雷の拍手が送られました。
始球式後、上山さんは「この感動は、リオデジャネイロの開会式を超えました」と満面の笑み。チームの活躍が励みになり、先日の試合では今季の自己ベストを更新したエピソードを披露し「順調に仕上がっている。バファローズの選手たちが毎試合ファンの皆さんに感動を与えているように、僕も応援して良かったと思ってもらえる姿を見せたい」と目標の金メダルに向けて力強く話されていました。
堂々としたピッチングを披露される上山さん
スタンド席に向かって挨拶される上山さん
登板後、紅林選手(左)と宗選手(右)に声を掛けられ笑顔の上山さん